こんにちは、
私たち夫婦は現在、不妊治療を続けていて、ついに「人工授精(AIH)」にステップアップしました。
正直、最初は「人工授精って体外受精とは違うの?」「痛くないの?」と、わからないことだらけ。
でも、実際に体験してみると、治療の流れや気持ちの変化、夫ができるサポートの大切さを身をもって感じました。
今回は、そんな私たちの人工授精体験談を交えながら、男性にもわかりやすく解説していきます。
人工授精とは?男性目線で簡単に説明
「人工授精」と聞くと、「人工的に赤ちゃんをつくる」というイメージを持つ人も多いかもしれません。
でも実際は、自然妊娠をサポートするための医療的なサポートなんです。
具体的には、夫の精子を採取して、元気な精子だけを洗浄・濃縮し、細い管で妻の子宮内に直接注入する方法。
受精自体は妻の体の中で起こるので、体外受精(IVF)とは違い、あくまで自然な妊娠を目指す治療です。
僕たち夫婦の場合は、タイミング法を続けても結果が出ず、医師の勧めで人工授精に進むことになりました。

人工授精の流れ|実際に体験して感じたこと
人工授精は、排卵のタイミングに合わせて行われます。
私たちの通院スケジュールを例に、流れを紹介します。
妻ちゃんは、生理が終わってから数日後に病院へ。
超音波検査で卵胞の大きさをチェックし、排卵が近づいてきたら通院の頻度を増やしていきます。
「今週末あたりに排卵しそうですね」と言われた日から、夫くんもちょっとソワソワ。
医師の指示で、排卵2日前〜当日のあたりに人工授精を行うことが決まりました。
人工授精当日、夫くんは精液を提出。
院内で精子を採取する医療機関もあるよう出るが、私たちが通っているクリニックは提出するかたちでした。
採取後は、病院側で精子を洗浄・濃縮します。
この処理に1〜2時間ほどかかるとのこと。
妻ちゃんはこの間に排卵の最終チェックを受けていました。
精子の準備が整うと、いよいよ処置。
医師が細いカテーテルで、洗浄した精子を子宮内に注入します。
処置自体は5分程度で終了。
妻ちゃんいわく、「少し違和感はあるけど、痛みはほとんどない」とのことでした。
その後、15分ほどベッドで休み、帰宅。
病院にいた時間は合計2時間くらい。
思っていたよりもスムーズでした。
「人工授精後って何か気をつけることあるの?」と聞いたら、
先生からは「普段通りの生活で大丈夫ですよ」とのこと。
入浴もOK、食事制限もなし。
ただし、ストレスや冷えは妊娠の妨げになることがあるため、なるべくリラックスして過ごすようにとのアドバイスがありました。
僕たちはその日、少しだけ贅沢して外食に。
「今日もお疲れさま」とジュースで乾杯したことを、今でも覚えています。
処置後は、約2週間後に妊娠判定。
この2週間がとにかく長い…。
毎日ソワソワして、妻ちゃんの体調の変化に敏感になってしまいました。
結果は、残念ながら陰性。
妻ちゃんは少し寂しそうな顔で、夫くんもかける言葉が見つからず迷ってしまいました。
妻ちゃんが一番辛いは分かっているけれど、夫くんもその辛い思いをしている妻ちゃんを一番近くで感じ見るのが辛い状況。
何とも言えない心が締め付けられるような辛さがそこにはありました。
でも、妻ちゃんが「また次頑張ろう」と前を向いてくれたので、夫くんも救われました。

人工授精の成功率は?自然妊娠や体外受精との比較
私たちも最初は「どれくらいの確率で成功するんだろう?」と気になって調べました。
医師から教えてもらったデータはこんな感じです
| 治療法 | 1回あたりの妊娠率 | 特徴 |
| 人工授精(AIH) | 約5〜10% | 自然受精を体内でサポート |
| 体外受精(IVF) | 約30〜40% | 体外で受精操作を行う |
| 顕微授精(ICSI) | 約35〜45% | 精子を直接卵子に注入 |
人工授精は1回あたりの成功率こそ高くはないですが、
「自然妊娠より少し有利」な治療と考えるのが現実的。
一般的には、5〜6回程度行うと約3〜4割の夫婦が妊娠に至るそうです。
つまり、時間をかけてコツコツと続けていく治療なんですね。
不妊治療はお金も時間もかかります…
男性にできること|夫くんが実践したこと
人工授精は妻の通院や身体的負担が中心になりますが、男性にできることもたくさんあります。
夫くん自身、妻ちゃんの頑張る姿を見て、「自分も何かできることを」と思い、いくつか取り組みました。
- 夜更かしをやめて7時間睡眠
- 週2〜3回の軽いジョギング
- お酒を控える(たばこは元々吸っていないので禁煙はなし)
- サプリ(亜鉛・ビタミンE・コエンザイムQ10)を摂取
- 下半身を温め過ぎない(通気性のいい下着に変更)
これだけでも、検査結果で精子の運動率が少し改善しました。
「夫が努力してくれてる」と妻ちゃんも喜んでくれたのを覚えています。
人工授精は、結果が出ない時の落ち込みが大きい治療です。
僕たちも何度か「もう疲れたね…」という空気になることがありました。
そんなとき、僕が意識したのは——
- 「次はうまくいくかも」と前向きに声をかける
- 「今日も頑張ったね」と労う
- 通院の送り迎えをする
たった一言でも、妻の表情が和らぐことがありました。
「人工授精は“二人で取り組む治療”」なんだと、改めて実感しました。
人工授精で大切にしたいこと
治療を重ねると、「もう少し頑張りたい妻」と「焦る夫」で温度差が出ることがあります。
僕たちは月に一度、「治療どうする?」と話し合う日を決めていました。
お互いの気持ちをすり合わせることが、続ける上でのポイントです。
人工授精は1回で結果が出る方が少数派。
焦らず、「今日も一歩前進した」と思うことにしています。
医師から「半年やっても難しい場合は体外受精を検討」と言われていますが、
それも次のステップと前向きに捉えています。
不妊治療は長く続くこともあります。でも、その過程で夫婦の絆が強くなったり、互いを思いやる気持ちが深まったりもする。
人工授精の経験は、夫婦の関係を見つめ直すきっかけにもなりました。
まとめ|焦らず、二人で進む人工授精という選択
人工授精は、自然妊娠と体外受精の中間にある治療。
医療の力を少し借りながらも、自然な受精を目指す方法です。
処置自体は短時間ですが、結果が出るまでには時間がかかります。
でも、その分だけ夫婦の絆が深まる期間でもあります。
私たちはこの治療を通して、
「妊娠は“二人の力”で目指すもの」だと強く感じました。
焦らず、一歩ずつ。
今日も2人一緒に、前を向いて歩んでいきたいと思います。



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